美容師になるには、あまり学歴は重要ではないので、免許の取得は簡単だと一部で言われています。
しかし、美容師への道は決して楽なものではありません。
しっかり美容学校で知識をつけ、技術を磨き、国家試験を受験して合格することでようやく美容師になれるのです。
センスが問われる職業なので、学んでいる最中に脱落していく人も少なくありません・・・
今回の記事では、そんな美容師免許を取得する難易度について解説していきます。
美容学校に入学する難易度
美容師になるためには、美容師としての知識や技術を学べる美容学校への入学が必須です。
昼間課程・夜間課程・通信課程などで学ぶことができ、最短での卒業は昼間課程、夜間課程。通信課程は3年の就学が必要になります。
それでは、入学やその後の在学中の難易度はどうでしょうか？
①偏差値
美容学校にも偏差値があり、偏差値の高い美容学校・低い美容学校が存在します。偏差値が高い美容学校を目指すなら、入学難易度は高くなるでしょう。
偏差値の高い美容学校には意識の高い意欲的な生徒が集まりやすいので、お互いをライバルとして切磋琢磨しながら学べます。
ただ、偏差値が低い美容学校は質の良い学びを得られないということではありません。
卒業後はテクニックやスキルが重要になるので、あまり偏差値については気にしないで大丈夫。
自分の実力に合わせた美容学校を選ぶようにしましょう！
②学費
美容師免許の取得は、学費も難易度を左右する要素のひとつになっています。
経済事情は家庭によりけりですが、美容師免許取得のために通う美容学校の学費は比較的安く、知識や技術を身につけ卒業するために支払う学費の難易度としては低めです。
傾向としては地方の美容学校の方が安く、都心部は高額。また、イベントごとの多い美容学校も学費が高い傾向にあります。
学費の難易度を下げるなら、地方の美容学校でイベントが少ない所を選ぶと良いでしょう。
美容師免許の取得 国家試験の難易度
美容学校への入学までの難易度を説明しましたが、ここでは美容学校に通った後のことを説明していきます。
美容学校を卒業し美容師国家試験に受かれば、晴れて美容師になれますが、その国家試験の難易度はどれくらいのものなのでしょうか？
①試験は何をする？
国家試験では筆記試験と実技試験があり、筆記試験では、下記が主に出題されます。
筆記試験
- 美容に関する物理と科学
- 美容理論
- 法規、制度
美容師に関する制度、法律問題 - 環境衛生、公衆衛生
社会と衛生についての問題 - 美容理論
実務的な知識を試す問題 - 皮膚科学
皮膚の構造に関する問題 - 美容の物理、化学
美容師に関係する物理と化学の問題 - 感染症
感染病についての問題 - 人体の構造
体の仕組みや機能についての問題
実技試験
実技試験では、タオル・ピン・規格などの指定をされた上で、
- 第一課題…20分以内にレイヤーカットを行う
- 第二課題…ワインディングまたはオールウェーブどちらかのセッティング
- ワインディング…4種類の60本以上のロットを、20分以内に巻く
- オールウェーブ…オールウェーブを25分以内に完成させられるかどうか
上記の試験が行われます。
試験に合格するためには、筆記試験と実技試験のどちらも合格水準を満たすことが必要です。
ただ、どちらかだけ合格した場合、次回の受験時には合格科目は免除となり、不合格だった科目の対策をしっかり行い、再チャレンジすることができます。
ちなみに、実技試験中は同時に3つのポイントも審査されているので要注意。
- 安全な施術を行いながら衛生面に留意しているか
- 試験中の服装や身体、用具類が試験にふさわしいものか
- 用具類の衛生的処理
簡単に言うと、身だしなみがきちんとしていて、正しく用具類を使えているか。用具を落とした時や手を切った時に、冷静に対処できているかというのが、審査ポイントになっています。
②合格の水準はどれくらい？
筆記試験は50問出題されますが、このうちの6割である30問の正解が合格水準になります。
ただ、上記で紹介した筆記試験の出題科目のどれかひとつでも無得点・無回答があった場合、不合格となるので要注意です。
また、実技試験では第一課題・衛生上の取り扱い試験で原点30点以下が合格水準。
第二課題では原点50点以下が合格水準となります。
③どれくらいの人が合格できる？
美容師国家試験は、60％～80％くらいだと言われています。美容学校を卒業した学生が多く受験する冬は特に合格率が高く、80％をこえる場合も。
全体を均すと、大体合格率は70％前後くらいでしょう。さまざまな国家資格の中でも、美容師国家試験は難易度が低く、合格率が高いです。
真剣に美容学校で学んできた人なら、合格するのはさほど難しいことではないと言えます。
まとめ
美容師免許は、試験までにきちんと対策をしておけば合格はさほど難しくありません。
学生の時に学ぶべきことを身につけて来たのなら、結果は付いてきます。
ですから、試験前は緊張をほぐし、最大限の力を出せるようにリラックスしておくことが大切です。
ぜひ、試験に合格し一人前の美容師になれるよう、頑張ってくださいね！
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