美容師を目指している人や、今現在美容師として働いている人は、一度でも「管理美容師」という名前の資格を見たことがあるのではないでしょうか。
管理美容師という資格は、さらに深い知識を学べるのはもちろん、サロンの運営に欠かせない存在になることができます。
さらなる成長を目指したい人やサロンの運営に回りたい人なら、管理美容師を取得すると良いでしょう。
では、具体的に管理美容師とはどのような資格で、取得する難易度はどうなのかについて、解説していきます。
管理美容師とは?
美容師はお客様の肌や髪に直接触ることから、感染症になる可能性や、場合によってはお店からお客様に感染させてしまう可能性があります。
このようなトラブルが起これば当然サロンの営業は停止せざるを得なく、周辺住民やお店には感染症への不安や迷惑をかけてしまうでしょう。
管理美容師は、これらのトラブルを起こさないように公衆衛生・衛生管理の知識と技能を深く学び、サロンの環境整備や衛生管理を行うポジションなのです。
サロンがいつでも清潔で明るい環境なのは、管理美容師が清掃の徹底・換気・用具の使いまわしをしない・道具の消毒を徹底しているから。
スタッフたちが気持ちよく仕事をし、お客様がリラックスできるのは、管理美容師が「縁の下の力持ち」として管理しているからなんですよ。
管理美容師はサロンに1人必要
美容師で働く人数が1人の場合は管理美容師がいなくても良いとされていますが、従業員数が2人以上になる場合は、美容師法で管理美容師が必ずいなければならないと定められています。
独立してサロンを開業し、従業員数が2人以上の規模にする場合、自分が管理美容師の資格を取得するか、求人を出して管理美容師を雇い入れなければなりません。
管理美容師の資格を取る方法と難易度
まず、管理美容師の資格を取得するには、大前提として美容師免許を取得したうえで、3年以上の実務経験が必須になります。
美容に関する実務経験が3年未満の人は、資格を取得する条件が満たされていないので、資格取得のための講習を受けることができません。
サロンの環境整備や衛生管理の責任者になるには、実際に働いて現場を見ないと、どんなに知識や技能をつけても即戦力となる力にはなれないと考えられます。
現場できちんとどのようなところにリスクがあるのかを実感するための3年間と考えて良いでしょう。
管理美容師の資格を取る方法
管理美容師の資格は、県が指定する管理美容師資格認定講習会で合計18時間の講習を受けることで取得することができます。
18時間の中で14時間は衛生管理、4時間は公衆衛生についての講習です。
県で講習の定員数は異なりますが、定員オーバーになると次の講習まで待たなければならないので、注意しましょう。
受講の募集は、県のホームページで掲載されているので、お住まいの県のホームページをチェックしてみてくださいね。
管理美容師の資格は落ちる?
管理美容師の資格を取得するには、合計18時間の講習を受けることが必要です。
18時間の講習を受ければすぐに資格が得られるので、管理美容師の資格取得は簡単だと言えます。
試験はなく、受講するだけで資格が取れるので、合計18時間の講習を受けるスケジュールを組めるなら、苦労なく取れる資格です。
ただ、当然ですが全ての講習に出られず18時間の受講ができなかった場合には、管理美容師の資格は得られず「落ちる」ことになってしまいますから、その点は要注意。
基本的には合計18時間の受講が完了できれば、まず落ちることはない資格です。
管理美容師を目指さない人にもおすすめ
管理美容師の資格は、管理美容師になる必要がある人だけでなく、美容師として働く人なら誰にでもおすすめの資格です。
公衆衛生や環境整備について学ぶことは、美容師として働く上でも大切な知識ですよね。学生時代にも学ぶことですが、管理美容師の講習ではさらに深く学ぶことができます。
安心安全に仕事をするためにも、お客様のためにも、ぜひ講習を受ける時間を見つけて受講してみてはいかがでしょうか。
知識を身に付けることで、さらにワンランク上に美容師になれること間違いなしです。
まとめ
管理美容師の資格は、受講をするだけで取得できる難易度の低い資格ということが分かりました。
しかし、「受講するだけで取れるから」としっかり講習を聞かなかったりすれば当然知識が身に付きません。
試験は無く簡単に取れる資格ではありますが、真剣に学び、サロンや自分のためになる知識や技能を身に付けましょう。