将来は美容室を開業するのが夢という方や、美容師として長く働き、自信がついたので自分のお店を開業したいと考えるようになったという方がいると思います。美容室の開業には、美容師免許があり、美容師としての経験も積み、開業する資金があればOKと考えている人が多いかもしれません。
しかし、美容室の開業には、管理美容師の免許が必要になるので要注意。もし知らずに開業してしまうと法律違反になってしまいます。今回は美容室の開業にあたり、「管理美容師の免許は必要なのか」について解説！将来自分のお店を持ちたい方は必見です。
美容室に管理美容師は必要な存在！
美容室を運営する上で、お店になくてはならない存在なのが管理美容師です。
①管理美容師の仕事とは？
管理美容師は美容室の中が衛生的に保たれているかを確認し、常に衛生的に保つ管理を行うことが主な仕事。
- 採光
- 換気
- 消毒設備の設置
- 使用した器具の消毒
- 使用済みの器具と未使用の器具の取り扱い
- 使用した紙製品の廃棄
- 使用済みのタオルと未使用のタオルの取り扱い
主にこれらの仕事を行っており、お客様はもちろんスタッフの安全も守る役割があります。一般的な美容師も衛生管理について学びますが、管理美容師はより深い知識・技能を学び、美容室の安全な運営に欠かせない「衛生管理のプロ」なのです。
②管理美容師は必ずいないと駄目？
美容室内の衛生管理を行う管理美容師は、2人以上のスタッフが所属する美容室では必ずいなくてはなりません。
つまり、開業するにあたりスタッフを雇い入れる予定があるなら、管理美容師が必ず必要というわけです。「自分ひとりで美容室を切り盛りする」という場合には、管理美容師の免許は必要ありません。
自分だけの小規模な美容室を開業するのか、複数人雇う予定があるのかによって管理美容師の免許を取得するかしないかが変わるので、開業予定のお店の方針に合わせましょう。
開業するなら管理美容師の免許を所持しているべき？
美容室の開業にあたり、管理美容師の免許は必ず自分自身が所持していないといけない、という決まりはありません。2人以上の美容室には管理美容師がいなくてはなりませんが、管理美容師の免許を持つ人を求人で募集し雇い入れれば「2人以上の美容室には管理美容師がいなくてはならない」という点をクリアできます。
実際、求人情報を見てみると数としては少ないですが、管理美容師の免許を持つ美容師の募集があったりするんです。
つまり、自分は管理美容師の免許を取得しなくても、免許を持つ人を雇い入れれば美容室の開業ができるということになります。
管理美容師の免許を取得しよう
スタッフが2人以上の美容室は管理美容師の存在が欠かせませんが、求人で管理美容師の免許を持つ人を雇い入れれば、自分が免許を取る必要はないと説明しました。
しかし、管理美容師の免許取得は難しいものではありません。複数の店舗を展開し、管理美容師が何人か必要になるといった状況ではない限り、自分が免許を取得するのがコスパ的には良いと考えられます。
①管理美容師の免許取得に必要な条件
管理美容師の免許を取得するには、以下の項目を満たす必要があります。
- 美容師としての実務経験が3年以上
- 都道府県知事指定の講習を受けている
②管理美容師の免許の取得方法
管理美容師の免許は、都道府県知事指定の講習を3日間(合計18時間)受講するだけで取得できます。試験は無く、公衆衛生の講義・衛生管理の講義を受ければOKです。
講習の日程は都道府県のホームページから見ることができますが、県や会場によって日程・定員数・受講希望者の受付などが異なるので、必ず住まいの都道府県のホームページを確認しましょう。
管理美容師の免許は取得難易度的にも積極的に取りたい
管理美容師は美容室開業の際、スタッフ数が2名以上になる場合必要になります。わざわざ自分が取得しなくても、管理美容師を雇い入れれば自分が免許を持っていなくても問題ありませんが、積極的に取っていきたい免許のひとつ。
講習を3日間受講すれば取得できる難易度の低さはもちろん、美容師として働く上で役立つ知識・技能が身につくからです。お客様に安心安全な施術を提供するためには、美容師ひとりひとりが衛生面への高い意識を持つことが大切。
管理美容師ひとりが衛生の維持を頑張るのではなく、美容室で働くスタッフ全員が衛生維持に高い意識を持てば、素敵な美容室になることは間違いありません。美容師経験が3年あれば講習を受けられるので、美容師として3年働いたら開業する・しない関係なく、受講することをおすすめしますよ。
まとめ
管理美容師の免許は、美容室の開業に必要な場合があります。将来自分のお店を開業したい方や、店舗の拡大を考えているなら、重要なものになるでしょう。
お店をひとりで切り盛りする場合を除き、必ず必要になる免許なので、取得を目指して都道府県のホームページを確認しましょう。
美容師として3年働いている人は、すぐにでも受講の申し込みをして良いですね。今すぐ取っても知識が役に立ちますし、将来開業する時にも役に立ちますよ。
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