美容師として働くには、「美容師国家試験」に合格して国家資格を取得する必要があります。そのため美容師を目指すのなら、カットなどのスキルアップに加えて、国家試験に向けた対策を取る必要もあります。国家試験の内容や合格率などの詳細を確認し、試験対策を進めることが美容師になるためのポイントです。
本記事では、美容師国家試験の基本的な概要について解説します。これから美容師を目指す人は、まず国家試験の詳細を確認してみてください。
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美容師になるには資格が必要?
前提として、美容師になるためには国家資格である「美容師免許」を取得する必要があります。美容師免許を取得して初めて、美容師として働ける準備が整います。美容師免許を取得したうえで就職活動を行うのが、美容師になるための基本的な流れです。逆に言えば美容師としてどれだけ高いスキルとモチベーションがあっても、美容師国家試験を受験せずに就職することはできません。美容師を目指すのなら国家試験を受験するための準備を整え、就職必要な条件を満たすことがポイントです。
美容師国家試験の内容
美容師国家試験は、「公益財団法人 理容師美容師試験研修センター」が実施する試験です。筆記試験と実技試験があり、両方に合格することで資格を取得できます。
受験条件
美容師国家試験を受験するには、所定の条件を満たしたうえで応募する必要があります。具体的な条件は、以下のようになっています。
・美容師養成施設で2〜3年以上の学習を終えた人(昼間課程と夜間課程は2年以上、通信課程は3年以上)
・美容師養成施設で1〜2年以上の学習を終え、1年以上の実地習練を経験した人(昼間課程は1年以上、夜間課程は1年4カ月以上、通信課程は 2年以上)
基本的に美容師国家試を受験するには、専門学校などの美容師養成施設で2〜3年以上かけて、専門の学習課程を修了する必要があります。1年以上の実地習練を経験することで必要な学習期間は短くなりますが、「平成14年3月31日までに実地修練を終えている」ことが条件になるため注意が必要です。
試験内容
美容師国家試験の内容は、筆記と実技ごとに以下の内容になっています。
筆記試験の科目
・関係法規・制度
・衛生管理
・保健
・香粧品化学
・文化論
・理容技術理論(美容技術理論)
・運営管理
各科目に5〜15の問題数が割り振られ、合計で55問の問いに答える形になります。
美容師国家試験の筆記試験は、理容師美容師試験研修センターのホームページで過去問が掲載されています。内容を確認することで試験対策に取り組みやすくなるため、こちらから実際に出題された問題をチェックしてみるのがおすすめです。
実技試験も複数の試験内容に別れていて、具体的には以下の試験が実施されます。
・準備時間前の審査
・身体及び服装等の審査
・用具類の審査
・課題作成作業時間中に実施する審査
・作業終了後に実施する審査
上記が、実技試験の内容となります。それぞれの段階に応じてチェックポイントがあり、その基準に合格する必要があります。各項目における基本的な内容も、理容師美容師試験研修センターのホームページで公開されています。実技試験対策は、こちらのページを参考に行うのがおすすめです。
美容師国家試験の受験手続き方法
美容師国家試験を受験するには、期日までに受験願書を提出する必要があります。受験願書は理容師美容師試験研修センターの本部、もしくはブロック事務所で配布されています。また、専門学校に進学している場合には学校内で受け取れます。
受験願書と同時に、「写真」「受験資格を証明する書類」「受験料払込の証明書」を添付する必要があります。願書の提出方法は、「簡易書留」による郵送方法が取られます。願書には提出期限が設けられていて、当日消印まで有効となっています。
美容師国家試験の受験時には、受験手数料が必要です。筆記と実技の両方を受験する場合には25,000円、片方のみの場合には12,500円となります。
美容師国家試験の日程について
美容師国家試験の日程は、その年によって変わります。そのため受験時には日程の詳細を確認し、余裕を持って準備する必要があります。美容師国家試験は年に2回実施され、春期と秋期に分けられています。春期の試験は例年2〜3月ごろに実施されます。秋期は7〜9月ごろが試験日の目安になります。
2023年を参考にすると、春期の日程は実技試験が令和5年2月1日(水)、筆記試験が令和5年3月5日(日)となっています。秋期は令和5年8月1日(火)から実技試験が、令和5年9月3日(日)から筆記試験が実施される予定です。
美容師国家試験の合格率はどれくらい?
美容師国家試験の合格率は、だいたい60〜90%程度となっています。比較的高い数値であるため、しっかりと準備ができれば合格の可能性は高いです。例えば昨今の状況を参考にすると、以下の合格率となっています。
令和4年度 第47回理容師国家試験
合格率:80.3%、88.5%
令和4年度 第46回理容師国家試験
合格率:71.3%、60.5%
令和3年度 第45回理容師国家試験
合格率:85.0%、92.3%
令和3年度 第44回理容師国家試験
合格率:64.1%、60.1%
第46回と44回の合格率が低いのは、秋期試験であることが関係しています。秋期試験で不合格だった人は、あらためて春期の試験を受験するため、春期の方が合格率が高くなります。美容師国家試験は、筆記と実技試験に合格していれば、次回の受験が免除されるため、2回目の受験の方が合格しやすい傾向にあります。
美容師国家試験に合格するコツとは?
美容師国家試験に合格するには、専門の環境で試験対策を実施することがポイントです。専門学校などで実施される国家試験対策を活用し、試験の合格に必要なスキルを着実に身につけていくことが重要となります。専門学校などの養成施設に通うことは、受験資格にも関係しています。充実した国家試験対策を実施していて、高い合格率を実現できている実績のある専門学校に進学することが、美容師国家試験に合格するためのコツです。
まとめ
美容師国家試験を受験する際には、試験内容や日程などの基本を把握することが最初の1歩です。試験の概要を確認したうえで、試験対策を取ることが美容師になるための基本的な流れです。これから美容師を目指す人は、まず美容師国家試験の詳細をよく確認することから始めてみましょう。
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