美容師免許は国家試験を受験し合格することで取得できます。
「国家試験の割には、美容師免許は楽にとれる」「勉強ができなくても美容師免許はとれる」美容師免許の取得難易度は、とても低いものというイメージを持つ人は少なくありません。
しかし、実際に美容師免許を取得するのは、楽なものではないのです。
これまで美容師になるのは簡単だと思っていた方、これから美容師になるために合格率を下調べしたいという方は、ぜひ今回の記事を参考にしてみてくださいね。
受験資格について
まずは、美容師国家試験の受験資格についてご説明します。
受験資格を得るには、下記の要件を満たすことが必須です。
厚生労働大臣が指定した美容師養成施設(美容専門学校)を卒業する必要があります。
まず、原則として高等学校の卒業者であることを入所資格と定めています。
その上で、「昼間もしくは夜間課程の通常課程は2年以上(理容修得者課程(1年以上)」
、「通信課程は3年以上(理容修得者課程は1年6月以上)」の課程を修了すると受験資格が得られます。
美容師免許の合格率
美容師国家試験はどれくらいの合格率なのか?という点は、一番気になっている方が多いでしょう。
実は、美容師国家試験の合格率は「60%~80%」で、合格率としては高い水準と言えます。年度によって60%~80%を下回ることもありますが、それでも平均して70%くらいの合格率です。
国家試験を受験する必要がある資格のなかでも、美容師国家試験の合格率は高く、それが「美容師は簡単になれる」という噂話につながっているのでしょうね。
ただ、美容専門学校での勉強にしっかり打ち込み学んできた方なら、試験自体はさほど難しくないと考えてOKです。
美容師国家試験について
美容師国家試験は筆記試験と実技試験を行っていきます。
①筆記試験
制度や法規、公衆衛生、感染症、環境衛生、皮膚科学、物理、化学、美容理論、人体の構造や機能、衛生管理技術などから、問題が50問。50問中6割が正解していれば、筆記試験は合格です。
これらの課目の中で、ひとつでも得点を取れなかった課目があると、筆記試験はその時点で不合格になります。
バランス良く勉強し、どの課目の知識も深く理解していくことが合格のポイントです。
課目がたくさんあるので大変ですが、コツコツ勉強をして知識を蓄え、試験に挑みましょう!
苦手な課目はつい避けてしまいがちですが、無得点の課目が出ないように苦手を克服することが大事です。
②実技試験
実技試験ではカッティングの技術や、セッティングが試験内容になります。至らない部分があれば徐々に減点されていき、減点が40点以上をこえると不合格です。
また、ヘアスタイルの仕上がりだけが審査対象ではありません。カットやセットしている時の用具の取り扱い、試験時の身だしなみ(衛生状態)も審査の対象に入っているのです。
実技試験は技術を確かめる試験ですが、実際に美容院で働くことができるかを確かめる試験でもあります。
不合格になってしまったら
美容師国家試験の合格率は高いとはいえ、100%ではないですから必ず不合格になる人は出てしまいます。あまり考えたくありませんが、あなたが不合格になる可能性もあるということです。
もし不合格になった時、実技試験と筆記試験のどちらかが合格していれば、次に受ける試験は少し変わります。どちらかに合格しているなら、次に受ける試験は合格している方が免除されるのです。
つまり、不合格になったら次回の試験に合格するため、筆記試験もしくは実技試験対策を集中して行えます。集中して対策ができるので、次の試験での合格率は非常に高いものになるでしょう。
学生の間は大変!美容師国家試験に受かるコツは?
美容師免許を取得するための美容師国家試験は合格率が高く、美容師になるのは簡単そうだと思われるのも納得の数値でした。
しかし、国家試験の難易度は勉強をきちんとしていれば簡単に思えても、試験を受けるまでの「学生期間」がとても大変なのです。
なんと、美容師国家試験を受ける前に学生の間に諦めて退学してしまう人も少なくないと言われています。
数多くの課目を学びながら、プロの美容師としての技術を身につけていくことは、とても大変なことですからね。
美容師国家試験に受かるコツ
当たり前のようなことですが、真面目に授業を受けて予習・復習を行うことが合格するコツです。美容師国家試験は、日々の勉強の積み重ねをきちんとこなしていれば、合格はそう難しくありません。
座学に実技実習など、学生の間は何もかも放り投げたくなることもあるかもしれませんが、諦めずにコツコツと続ければきっと合格できるはずですよ。
まとめ
美容師免許の合格率は比較的高く、きちんと授業を受けて勉強をこなしていれば、難なく合格できるということが分かりましたね。
試験自体はきちんと勉強していればクリアできる難易度とはいっても、学校で学んでいる間は学ぶことが多く、とっても大変です。
予想以上のハードさに諦めて退学する学生もいるくらいですから、美容師には簡単になれるものだと決して思わず、覚悟を持って挑んでいきましょう。