メイクアップアーティストは、お客様や依頼者の要望に合わせてメイクをしていく職業なので、就職先は限られた場所だろうと考える方は多いのではないでしょうか。
実は、メイクアップアーティストにはさまざまな就職先があり、活躍の場がどんどん広がっているのです。需要が増え続けるメイクアップアーティストの就職先には、具体的にどのような場所があるのかを本記事でご紹介していきます。
将来メイクアップアーティストを目指している方は、就職先の参考にしてみてください。どこで働くかを決めることで、学ぶ内容が変わってくる場合があります。
メイクアップアーティストが活躍する就職先
メイクアップアーティストの主な就職先や、近頃の働き方についてご紹介します。
①美容室
メイクアップアーティストは美容師免許を持っていない限りお客様の髪の毛をカットしたりカラーしたりすることは不可能ですが、美容室でメイクを希望するお客様が来店した際は、メイクアップアーティストの出番です。
美容室ではメイク希望をするお客様は少ないですが、結婚式や成人式、パーティーなどの予定があってヘアセットもメイクもお願いしたいというお客様は時々来店します。成人式、入学式、卒業式の時期は特に美容室でのメイクアップアーティストの活躍は多いです。
メイク希望のお客様がいなければ、メイクアップアーティストは美容室で受付業務をしたり、雑用をしたりするのが主な仕事になります。
②化粧品メーカー
化粧品メーカーのアーティスト部門に配属され、化粧品売り場でお客様にお試しのメイクをしたり、化粧品メーカーの宣材写真に出演するモデルのメイクを担当したりします。
化粧品メーカーに就職することで難しいのは、その化粧品メーカーの商品の特徴を把握しなければならないことです。メーカーによって化粧品の特徴は異なるので、その特徴をいかしたメイクを研究しなければなりません。
メーカーの良いところをアピールするためにも、所属する化粧品メーカーの商品の扱い方を日々研究しながら仕事をすることになります。
③ヘアメイク事務所
事務所に所属し、テレビ、雑誌、CM、映画などのメディアで活躍するモデル・芸能人のメイクを行います。メイクアップアーティストになる人の多くが憧れている就職先です。
ただ、所属したては数年間アシスタントとしての下積みがあり、なかなかメイク仕事につけないばかりか、低い収入に苦しむことも。
しかし、アシスタントの間にモデルや芸能人の方とのコミュニケーションも大事に行っていれば、お気に入りになり指名して貰えるようになるので、下積みは非常に大事な時期と言えます。
④ブライダルサロン
ブライダルサロンに就職する場合、ブライダルにふさわしいメイク方法を学ぶ必要があります。ブライダルメイクは美容専門学校や通信で学ぶことができるので、将来ブライダルサロンで働きたいと考えている方は、ブライダルメイクが学べる学校を進路に組み込むと良いでしょう。
ブライダルサロンでは、花嫁の希望を聞いてメイクの雰囲気を細かく決めていき、実際にそのメイクをしてリハーサルを重ねます。人生において大事な日を美しく、納得のいくメイクで迎えて貰うために、カウンセリングやリハーサルは欠かせません。
また、式の当日ではお色直しや、メイクが崩れた際のお直しを行うため、式が終わるまでお世話を担当する場合が多いです。ブライダルサロンで働く場合は、拘束時間が長くなります。
⑤病院
メイクアップアーティストが病院で働く?と思われるかもしれませんが、近頃は「医療メイク」を求める人が増えています。
体の傷、肌の変化を専用のメイク道具を使ってカバーするので、一般的なメイク方法とは異なり、NPO法人メディカルメイクアップアソシエーションという所で学び、試験に合格しなければなりません。
合格した後は、医療メイクのスキルをいかすため、さまざまな医療現場で活躍します。「メイクセラピー」という化粧療法での心のケアは、傷や肌の変化に悩む人から求められているのはもちろん、昨今は介護施設からの要望で、高齢者にメイクを行うことも。
お洒落をする機会が減る介護施設の高齢者の良い刺激、気分転換になるので、これからどんどん需要が高まっていくと考えられます。
まとめ
メイクアップアーティストが活躍できる就職先は、案外いろいろな場所があることが分かりましたね。自分はどういう所で働きたいのかも考えることで、必要になる知識や技術、覚悟が見えてくるのではないでしょうか。どこを就職先にするかは、まだ決められないという人も少なくないと思います。
しかし、どんな就職先があるのかだけでも知っておくことは、メイクアップアーティストとしての可能性や道を増やすきっかけになるはずですよ。